Flight to Daydream

しゃべりすぎると熱が出る

【第9話】”優等生”から”不良”、そして”家出少女”へ

初冬の候、いかがお過ごしでしょうか。
今シーズンはインフルの流行が早いそうですね。

こんにちは。
初めましての方が多いと思います。
遺言集9日目、本日12月9日担当のみそしるです。
自己紹介の記事も書いてるのでよければそちらもどうぞ。

さて、私の記事はタイトルだけ見ると何かややこしそうですがただの旅行遍歴です。
期待した人はごめんなさい。

各年度で一番覚えてる旅行を1つずつピックアップしてます。

なお、書いてる時点で(タグ多用してるのもありますが)1万字超えてます。
他の人の記事に比べてかなり長いです。すいません。

まず変なタイトルにした理由の経緯をちょっと書きます。

まえがき

進学して定期を持ったと同時に行動範囲が広くなった人は多いと思います。私もそうでした。

同時に親の目も届きにくくなったので、知り合いについて行ってゲームセンターに足を踏み入れました。1年のときです。
仮にも16歳、別に普通だと思ってそのことを家で喋ったら不良って言われ始めました。

中学時代は家と塾と学校往復するだけの生活、そこから考えたら素行不良と思われても仕方ない。
いや、若干怪しい動きはその頃からしてたかもしれない…たまにママチャリで往復20kmとか…

そこからが大変、部活延長で8時に家着いたら遊んでたと思われてどんどん評価が下がっていく。

そこで思いついたんです。


”どうせ落ちていくだけなら何してもいいじゃん”と。


1年前期中間成績で40点取った頭はすごいですね。

ということで若干吹っ切れて色んなところ行きました。1人で。

ほとんど日帰りでしたが、目次にあるように最後泊りがけにすることができました。
そのとき帰ってから家族に行き先の写真を見せた時の一言が家出少女と間違われなかった?」でした。誰がお子ちゃまだ。※背が低い

ここまでまえがきです。長い。

紹介する旅行のプラン立てたり切符等の手配は全て自分で行っています。
思ったほど難しくないのでこれを見て興味を持ってくれる人がいたら嬉しいです。

1年:9/28 和歌山(大回り乗車)

隣駅までの切符買って逆から回ってきたらかなり長距離を安くで乗れるというやつです。
一応合法です。

とりあえず遠くに行ってみたかったので、路線図とにらめっこした結果JR和歌山線に乗ることになりました。
奈良駅で乗り換えようとしたら知り合いが先に乗っててビビった。世界は狭い。

暇でした。
ガチで乗るだけだった。
ひたすら谷間みたいなところを行く。

あれ乗った人の大多数は腰痛いって言ってるイメージ。
最近30年ぶりに新車両が入ったぞ!環状線かな?
そのあと乗った阪和線が課金特急かと思うほどと言えばいいだろうか。

最近和歌山駅売店無くなったから今はもっとしんどいと思う。

前日
私「明日出掛けるわ」
母「ふーん」
帰ってから
母「どこ行ってたん」
私「え、和歌山」

ドン引きされた

2年:2/19 滋賀・三重(大回り乗車)

また大回りかよ!
どこ行ったか覚えてなくてGoogleフォトひっくり返したら思い出しました。

このとき初めてディーゼルの鈍行に乗りました。バスみたいな音する。
ちなみに奈良県内は全線電化されてる。すごい。
雪が見たいというだけのために近江塩津まで。
ホームの大半埋まってた。

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塩津の1駅隣
ちょっとキモいことを言うとこれきっかけにディーゼル列車がくせになってしまった。
パワー感が最高。

数年後にもっと”強いやつ”に乗るとはこの頃想像も付かなかったんですけど。
いや想像どころかそもそも存在を知らんかった。

3年:3/2 滋賀(スキー)

さっきの近江塩津の近くです。
ようやく旅行らしくなってきた。電車とバスで2時間ちょいだったはず。
確か雪少なかったシーズンだったような。
一応天然雪だけで滑れました。あそこの人工雪は板が傷む…

昔よく車で行ってたスキー場なのでいつかいつかと思ってたら早2年。
レディースデーを狙ったのでリフト1日券はタダです。
板とか靴も全部持って行きました。

スキー場は学割とかなんとかデーみたいな割引が結構あったりします。
私が行ったところは電車で来たら道具のレンタルが何割引かなります。

ところで私はスキーといえば日帰り滋賀なんですけど同志を見たことが無い…

4年:8/13 鳥取(日帰り・鈍行)

さていよいよ狂い始めました。
京都駅から鳥取まで直行しても最短6時間はかかります。鈍行だけなので。

何でまた鳥取かというと、ここのサイトで一目惚れしたところがあったからです。
seaside-station.com

真ん中の方に”東浜”ってとこがあります。目的地はそこです。

同じ山陰本線でもとか餘部は有名だそうですが、ここはまだ穴場かと。
ただ、このあたりじゃ貴重な複線の駅なので豪華列車の停車駅になったりでタイミングが悪ければ人多そうです。
四国の超有名なところほどではないと思うけど…

海沿いの車窓を見たくて選んだのですが、復路で見た斜陽と漁村の雰囲気が何かに刺さりましたね。
線路側に向けて立ててある朽ちそうな温泉の看板とか。

特急だと岡山側から山ブチ抜いて鳥取駅へ向かうので鈍行でしか見れない景色です。

東浜着いて目の前の道2,30m進めば砂浜です。
調子に乗って裸足になったら熱すぎて死ぬかと思いました。波打ち際まで全力疾走したよ。
そもそも周り全部砂だからオーブンみたいになってる。
帽子無かったら死んでた。

電車が1時間に1本なので次が来るまでぶらぶらしたら満足できました。
乗ろうと思ってドアボタン押したら固くてちゃんと押し込めなかったから焦った。
流石にもう1時間はしんどい。

鳥取駅まではそんな遠くないですが夏休みの時期だけあって混んでました。2両編成なので。

で、やっと着いたら仮にも県名を冠する駅なのに自動改札が無い
人が立ってる。テレビで見た30年前の新宿駅じゃん。現存したのか。
ついでにこの鳥取駅、電線も無い(全部ディーゼル列車?)

朝8時台に出た上に時間はかなり余裕持って行ったので滞在時間は1時間弱、砂丘とか観光地は特に行ってません。

この後に知り合いが特急+泊りがけで鳥取行ってるのを見て「鈍行で行かんかい」って言ったら引かれました。
そもそも日帰りできる距離と思われてなかったらしい。
因美線じゃねぇ、山陰本線を使え。行けるぞ。

5年:9/3-7 北海道とか

初めての泊りがけです。
正直これの話が書きたかっただけまである。

何で”とか”って入れたかと言うと、帰りに寄り道してるからです。
仙台名古屋に。
この2都市と聞いて交通詳しい人なら気付くと思います。

そう、人生初の一人旅でフェリーを使った。
片道40時間。

関西から北に行くフェリーと言えば舞鶴or敦賀⇔小樽があります。
この馬鹿はわざわざ名古屋着のを取った

フェリーのよさみはまた詳しく語るとして、一番の利点はやっぱり安い点です。
早割使えば半額だから半個室で6400円。
ただ部屋数限られてるから発売日(乗船2ヶ月前)の9時にサイトに貼り付いて買いました。授業はちゃんと聞いてたよ!

9/3-5 前半戦

初日は普通に関空から釧路飛んで駅行って電s…ディーゼル列車で根室まで。片道8時間ぐらい?
ちなみにこいつ冷房が無いぞ。
中々の過疎地域なのに2両やんけ!って笑ってたら”どっちか1両死んでも動けるように”っていう切実な理由があるようです。すまんかった。
単線区間がほとんどらしく、止まると一大事になるそうな。

2年の章で言ってた”強いやつ”はこれのことです。
私が行った所こそ太平洋側で比較的雪は少ないですが、やっぱり写真見てるとホーム埋まるぐらいは積もるそうで。
その凍てついた大地を征くだけあって、(窓開け放題なのもあるけど)旅情に浸るには最高の音でした。あと汽笛がエモい。

気持ち悪い語りをしてしまった。すいません。
2日目はバスで本土最東端。実は2回目。

これ見れば自殺志願者だの家出だの言われるのも納得かと。

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納沙布岬灯台の下から
中々の断崖。

市街地に帰ってきて有名な回る寿司に行こうと思ったら月4回だけの定休日に当たってやむなく別店舗に。奇怪な目で見られた。
サーモンがマジで美味い。もうくら寿司行けない。

9/5-7 後半戦

9/5 3日目

朝8時半に根室駅出発!釧路で特急に乗り換えて苫小牧まで!
ふざけてんのかって思われそうですね。450㎞ぐらいあるので。
ちなみに京都~東京が500㎞ぐらいです。

その日のうちに着けます。
7時間弱掛かりますが。
(車内販売無し)(釧路駅改札内売店無し)

釧路駅で札幌行の特急見たときの感動が忘れられない。
昔は夜行列車があったとか。乗りたかったなぁ…
特急乗ってたら電波通じないところで離合待ちして暇だった。

とりあえず苫小牧着いたはいいけど、構内にコンビニしか店は無いわエレベーターは無いわで10㎏超のキャリー引きずって地味に長い階段下りたのに、やっぱり気軽に入れるチェーン店的なのが無くて結局クソ寒いバス乗り場で座ってた。
日没早くて日陰だったから普通は10月中旬に着てる服でも寒かった。しかもバス遅延してたし。

フェリーターミナルめちゃくちゃ綺麗でした。お土産買い損ねても安心!
搭乗手続きは秒で終わりました。楽。
飛行機の搭乗橋の長い版で乗船したらチケットを手で切ってた。
色々すごいらしい上等な客室もあるので、乗務員さんの対応を見てるとあたかも自分が上級国民のような気分になれる。最高。

舞い上がった私はLINEで母に自慢し倒した。
その日の晩ご飯はセコマのカップ麺のつもりだったのに。
周りはほとんど3,4人ずつのご年配グループばっかり。偶然自衛隊員の人も十数人?乗ってたけど。

私はエリートぼっちである。ファッションとは違うのだ。
何人グループに入っても孤立する人間。
ただ、唆されると弱い。

一人ディナーバイキングを敢行した。

美味しかったです。(語彙力)
もう何も怖くない、と言いたいが下級生ばっかりの学食だけは未だに怖くて滅多に行けない。

9/6 4日目

次の日4時半に目が覚めたら福島沖でした。
朝焼け見に出たのに日の出の瞬間逆方向にいるっていう。
朝ごはんは軽食スタンドで売ってた卵ごはんセットでした。500円台で名古屋コーチンが食べれる。

10時半に仙台港着、一時上陸。
景色がよさそうな公園が見えてるのに無駄に遠い上に馬鹿でかいトラックがバンバン行きかうので割と怖いぞ!

歩いてて思ったんですが、道とか電柱が”やたら”綺麗なんですよね。気付いてしまったときぞっとしました。
でも、すぐには気付かないぐらい復活しているのはすごいなと。
テレビで津波というものを初めて目にしたのはここからほど近い仙台空港が飲みこまれている映像だったので。

公園まで歩きましたがやっぱり内地暑いな!ってツイートしてました。
何なんだその北から目線は。お前いつから道民になったんだよ。
ターミナルの売店しか店が無くてずんだオレの素を買って帰りましたが、いつか牛タン食べにまた来たいです。

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仙台港パークから


正午過ぎに仙台出港、名古屋まで約20時間!
出港直後に中国人が海鳥にかっぱえびせんあげまくっててめっちゃ着いてくる。

沖に出てしまうとまた電波通じないのでひたすらデッキ出たり写真整理したりしてた。
ちなみに風呂はいつでも無料で入り放題
この日の晩はカレーにしました。これも安い。

9/7 5日目(最終日)

最終日、起きたら伊豆半島沖でした。陸近っ。
朝ごはんにパンケーキ食べました。優雅。

この朝はちょっと楽しみな予定がありました。
中部空港の横を通るのです。
この空港、規模でかくて滑走路も長いので他じゃ見れないようなヤツがいたりする。

空港自体は行ったことないのにめちゃめちゃ写真撮り倒しました。初めて見る機種もいた。
バチバチにピント合うと気持ちいいですね。

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これはボケてるけど

下船後行こうかと思ったけど、名駅から1時間かかるから気力が無くて新幹線で直帰したのはちょっと後悔してる。

なんやかんや問題もなく極めてスムーズに2泊3日+2泊3日旅が終わった。
次は冬に行きたい。船は絶対無理そうだけど。

船旅興味ある人いたら聞いてください。無限に語ります。

真面目な話

(飛ばしてもらっても大丈夫)

こう見えてA推薦で入ったので、中学の頃は内申点を稼ぐために勉強以外も色々やりました。
人前でしゃべるの死ぬほど嫌いなのに学級委員やったり、校内の自主的な活動手伝いに行ったり、スカート万年膝下だったり。

その頃は優等生であった自分に酔っていました。
しかし、当時の私にとってのゴールは”高専合格”であり、その先のことを考えていなかったのです。

入ってみたらあれよあれよという間に底辺でした。
成績も相まってか気付いたら家ではグレただの言われるようになっていました。
そんなつもりは毛頭無かったんですけど。

先に書いた通り、通学定期が全ての始まりでした。
(オープンスクール以外だと)小学生の頃に家族で1度だけ東大寺奈良公園行ったきりだった奈良に5年も通うだけで途方もない旅でした。
西大寺より向こうって聞いた時の衝撃は忘れない。何があるんだよ。
(当時は橿原神宮前駅が実際の天川村ぐらいの位置にあると思ってた)

そこでまず距離感が狂いました。「意外と簡単に行けるじゃん」って。
調子に乗って和歌山、滋賀、三重と色々行くうち、最初不安でもなんだかんだ問題なく帰ってこれる度に自信のようなものがつきました

4年になるまでに長距離移動に関して自分を信頼できていたのは大きかったです。
そう、夏休み中にインターンがあったからです。

家の近所にも募集掛けてるところはありました。
それでもやっぱりどうしても気になる会社を1社見つけてしまい、東京4泊5日が絶対条件でした。
昔の勉強以外を知らない私なら怯んで諦めたでしょう。

行きました。東京。
人生初。一人で

行ってみれば何とかなるものです。

ちなみにその時行ったところから内定いただきました。
人生何があるか分かりませんね。
あと、東京から帰った3日後に合宿免許も行きました。倉敷です。

そんなこんなで4年の9月はほとんど家にいませんでした。
このときは普通に用事としてだったので長期間家空けててもそこまで何も言われませんでした。
引かれはした。

その1年後、数年間温め続けていた北海道行きをいきなり実行した時はさすがに怒られそうになった。
船の部屋押さえてから行くことを言ったら当然である
旅行中に割とマメに写真送ったりしてたからか、家帰ってきたとき塩対応じゃなくてよかったです。

つまり何が言いたい

ずっといると忘れがちですが、高専は特殊な環境です。
勉強や就活にしろ、ネットに転がってる情報は高校生・大学生向けがメジャーですし、前提が違うので参考にならないなんてこともよくあります。
馴染めるか馴染めないかの2択の極端な場所かなと。

受けるか悩んでいる中学生には「馴染めると思うなら入れ」と言いたいです。
思うだけでいいのです。無理に根拠を考えなくとも。

もし合わなければ途中で抜けて大学行くのは全然ありです。
現に知り合いで何人も行ってますしおかしいことではないです。
自分が本当にやりたいことを見つけた人、実験レポートの呪縛から解かれて大学生活を謳歌する人、彼ら彼女らは在学中よりイキイキしてるように見えます。

私は根拠無く漠然とそう思って来たら、成績こそ地獄を見ましたが友達はできました
好きだと思えるものに出会えました。
大学生はなりにくい仕事に出会えて好きな物に1歩近付けました。
この結果を見れば、こんな私でもこの魑魅魍魎蠢く特異な環境に適応できたと言えるのではないでしょうか。

もちろん、このような偏屈人間と少しの間でも仲良くしてくれた全ての人に感謝をしたいです。

最後に

長々と書いてきましたがとりあえず言いたいのは、

  • 先入観に捕われるな
  • どんな趣味でも役に立つときはある
  • 自信持てるものを作れ

の3つですかね。

まず1つ目ですが、何にでも言えることです。
例えば進路、私は入学した頃は進学していつかIT系に行くものだと思っていました。
でもふたを開けてみれば就職な上に機械系です。(さすがに特殊な職種ですが)
インターンに行っていなければありえなかっただろうし、その時行く決断できたのは自分の些細な楽しみを重ねた結果でした。

次に2つ目です。
趣味と言えるほどでもなくても、”全くの無知ではない”程度に知っていることがあればいつか役に立ちます。
それによってついたスキルや習慣というものは意外と無意識であることもあり、「使えた」と実感できないかもしれません。
めちゃくちゃ有用に働くか、ほんの手助けになるだけかは分かりません。
でも、続ければ確実に何かが身につきます。
あとから振り返ったとき気付ければそれでいいのです。

3つ目ですが、自信って別に人より優れているなら持っていいってものでもなくて、自分の中で他のことと比べてまともにできることを「ちょっとマシだし…」「これは最低限できる」ぐらいのつもりでいいと思います。
どれだけ自信があることでも自分の上を行く人は絶対います。
「自分が1番だ!」「自分は周囲より飛び抜けている!」という風に自信を持つとライバルや格上の人と出会ったとき結局自分が傷付きかねません
そこで萎えてしまっては逆効果です。
ほどほどでいいのです。伸びしろがあるとも捉えれますし。

今挙げた項目を自分が達成できたのか、意識できていたのかと言われるとそれははっきりしています。
いいえ”です。

今回高専生活5年間を振り返るような内容というお題で文章を書いているうちに気付いたことも多々あります。
機会をくれたことに感謝します。

この記事を見て誰かが参考にしてくれたり、幸せになってくれることを祈ります。
ありがとうございました。



これで卒業できなかったらシャレにならない。

↓来春卒業の同志たちが毎日色々書いていきます。タイトルだけでも面白いので是非見てください。
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